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RENOVATION / NEW HOUSE / STORE DESIGN

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ユルスナール

2019 /Jun/ 21 updated

 

鮮やかなパープルの扉を開くとお店の中はシックなネイビーで統一され、その色のコントラストがとても印象に残ります。阪急芦屋川駅の沿いの商店街の一角に、2019年の1月にオープンした『ユルスナール』は、ミルズ裕理さんとご主人のコール・ミルズさんが切り盛りする、グルテンフリーのお菓子やカレーをそろえたカフェです。裕理さんの家族はみな小麦アレルギーに悩まされた経験から、母の幸恵さんが家族だけでなく、みんなが安心して食べられるグルテンフリーの食事ができるお店を開きたいと思い始めました。そんなあるときDEN PLUS EGGと出会い、自分たちの夢をかなえるために裕理さんと一緒にお店づくりをスタートします。

まず天井にはガラス作家のオカベマキコさんの「しゃぼんランプ」を飾りたいと思い、そのランプを引き立てるためにDEN PLUS EGGのスタッフと一緒に店内の色調を考えました。幸恵さんが壁の色にネイビーを選び、裕理さんがドアの色をパープルに決め、お店の雰囲気がだんだんとできあがっていきます。

料理人のキャリアを持つコールさんが調理に最適なキッチンの高さと広さを決め、カウンター越しにお客さまとも親しく話せるよう、古材を使った低いカウンターが設えられました。家具や椅子はD+E MARKETがヨーロッパで買い付けたものをメインに、さらに雰囲気の違う1人がけのソファ席を設けることで店内にリズムが生まれます。どこにもないユニークな内装のカフェの誕生です。

メニューには、昔から母の幸恵さんが家族のためにつくってくれたオムライスのようにごはんを卵でくるんだ欧風カレーや、米粉をつかった焼き菓子やケーキ、ハーブをつかった自家製のコーディアル・コーラなど、グルテンフリーで身体にも負担の少ない材料を使った品々が並びます。

そして、印象的な店名は、フランスの小説家のマルグリット・ユルスナールを愛した作家の須賀敦子さんのエッセイのタイトル「ユルスナールの靴」から名づけました。そこには、毎日履く靴のように毎日食べる食事を大切にしたい、そんな想いが込められ、ここはカフェであると同時にさまざまな人が出会う場所にしたいと裕理さんは言います。先々は、薬膳の教室や友人の画家の絵を飾る個展を開くなど夢は広がります。アンティークの洋皿や印判の和皿など自分たちのお気に入りものだけを集め、アメリカ生まれのコールさんの英語と、裕理さんやお客さんの日本語が入り混じる店内は、さながらどこか知らない外国の街にいるかのような気分にさせられます。

ユルスナール
芦屋市西山町2-4

パープルのドア、ネイビーとテントと弟をイメージしたイラストの看板が目印。
裕理さんとコールさん、ふたりが迎えてくれる。
深い青色の壁が落ち着く店内。
書棚には、須賀敦子の著書『ユルスナールの靴』が。
天井からは、しゃぼんランプが一つだけ。
米粉を使った軽やかなバスクチーズケーキ。
グルテンフリーのオリジナルカレーは家庭的な味わい。
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