RENOVATION / NEW HOUSE / STORE DESIGN
大好きなブルーをテーマに生まれ育った家をフルリノベーション。
大阪府大阪市 2023 /Jun/ 08 updated
新婚旅行で行ったギリシャの白と青の風景をどこかに取り入れたい。
「ブルーが好きで、ブルーを使いたいと思っていました。新婚旅行でギリシャに行ったとき、白い壁と青いドアが立ち並ぶ風景がとても美しく印象的で、あれほどコントラストが強いものは日本の家では難しいとしても、ブルーをどこかに入れたいとずっと思っていたんです」。大阪市内の築40年の3LDKをフルリノベーションして子育てをスタートしたT夫妻、7カ月の赤ちゃんと3人暮らしがスタートして1カ月が経ちました。
オーガニックフード関連のお仕事をする奥さまの要望はできるだけナチュラルな仕様。玄関とリビングは無垢のオーク材のフローリングをオーガニックオイル仕上げにして、玄関収納やクローゼットの木製ルーバー扉もすべてオイル仕上げで木の風合いを感じられるように。室内窓にはできるだけたくさんガラス窓をはめ込み南側のベランダからの明るい光がキッチンや玄関まで届きます。昼間は照明を使わなくても快適に暮らせるデザインに。キッチンのキャビネットや天袋収納の扉も無垢の木材を使用しています。
希望のブルー、一つは一番明るい位置に設けられたワークスペースの壁。ここは淡い水色のようなブルー。もう一つは対面キッチンのダイニング側のキャビネット扉とリビングの間仕切り扉。こちらは濃いめのネイビーブルー。そして間仕切りスペース内の壁にはウィリアム・モリスの壁紙を貼った“モリスの部屋”になりました。壁紙の模様の一部が水色で、LDK全体を濃淡のあるブルーがバランスよく彩っています。「いろいろなブルーをあちこちに入れ込んでいただいて本当にうれしいです」と奥さま。「L字の水色のワークスペースは、将来娘が宿題をするときに使えたらいいなと思っています」。

生まれ育った家をリノベーションして、子育てをスタート。
実はこの家はご主人の生家。ここで生まれ育ったご主人曰く、40年間リフォームをしていなかったので室内ドアをはじめ至るところがボロボロだった、とのこと。壁・床・天井、建具、キッチン、水まわりをすべて刷新して、イメージ通りの空間にすべてをつくり変えることにしました。その中で唯一良い状態で保存されていた洗面所入り口のルーバー扉は、きれいに塗り直され真鍮のドアノブをつけて、きれいに再生されました。
「最初は新築マンションを買うことも考えていましたが、両親が元祖父母の家に移ることになったので、ここを譲り受けてリノベーションして住むことを選びました。元の状態を知っているので、できあがったときは新しい家のようで驚きました」と笑うご主人。家を引き継ぐことが決まったとき。それまでリノベーションを気にかけていなかったふたりはまずはウェブ検索を始めました。何社か見つけて資料請求をして、送られてきた資料を見比べてDEN PLUS EGGに決めたといいます。決め手を聞くと、ふたりは顔を見合わせながら「パンフレットに載っていた写真のドアやパーツやタイルなどのディテールがすべて好きだったことと、カーテンの冊子がステキだったことかしら」というお答え。まばゆい光が差し込む南側の開口部には、そのカーテンの冊子に掲載されていたFLUFFY AND TENDERLYのリネンのフラットカーテンがかけられています。
初めての打ち合わせは、西宮北口のSTUDIO DEN PLUS EGGにて。ぐるりと案内された会社の雰囲気にすっかり魅了されたふたり、「元洋裁学校だったんですよね。教室の雰囲気を残しているところも良かったし、打ち合わせに使われたキッチンのある部屋もすべてが良くて、アルチザンタイルが本当にステキでぜひ使いたいとお願いしました」と話す。白かベージュか、迷った結果、キッチンはグレーのアルチザンタイルを採用、洗面所にはキッチンの半分サイズのベージュのアルチザンタイルを採用しました。とりとめのない希望を伝えプランを考えながらふたりは2度のオープンハウスに参加、うち一軒が子供のための間仕切りスペースをキッチン脇に設えていて、そのアイデアにハッとしてリビングの一部を部屋としても使える間仕切りスペースにすることを決めました。
「これは本当に良かったです。対面キッチンにするためにキッチンの場所を移動させたのですが、その結果キッチンからリビングダイニングが見渡せて、料理を作りながらでも“モリスの部屋”にいる子どもの様子を見ることができて、安心して料理ができます」と奥さま。夫婦どちらも料理をするT夫妻、ふたりで一緒に食事の支度をすることが多いので、キッチンを移動させることでスペースにゆとりもできて、家事もスムーズにはかどります。住み始めてまだ1カ月ですが、住まいのどこかに感動する日々が続いていると教えてくれました。
通称「モリスの部屋」は、子どもが大きくなるまでは子どものお世話をする部屋として活用。
キッチンからリビングを望む。
白い壁とネイビーのキッチンのコントラストにギリシャを感じる。
窓際のカウンター席は、デスクワークや宿題をするスペースに。
天井も壁も白、フローリングは無垢のオーク材。
カーテンはFLUFFY AND TENDERLYでオーダー。
窓側からキッチンを望む。キッチン隣のもともとキッチンだった場所はパントリーに。
壁脇のスペースを生かしてニッチ棚を造作。
天袋収納をつくって食器や食材の収納力をアップ。
T夫妻が大好きなアルチザンタイル。悩んだ結果グレーをセレクト、落ち着いた印象に。
写真右側LDK入口のオークの室内扉にはガラスをはめて。正面のルーバー扉はパントリーの入口。
寝室のクローゼットにもルーバー扉を採用。
寝室は北向き開口なので、イエローで明るさをプラス。
写真左手、洗面所のルーバー扉は、唯一残した元の家の扉。色を塗り替えてトイレドアとおそろいに。
洗面台扉もキッチンと同じネイビーを使用。ミラーはDEN PLUS EGGオリジナル真鍮製。
洗濯機の上にも収納を確保。Lアングルはミラーと合わせて真鍮製をセレクト。
玄関のシューズケースもルーバー扉。スペースを広くとってバギーも収納できます。
モリスの部屋で親子3人の時間を楽しむT夫妻。




