RENOVATION / NEW HOUSE / STORE DESIGN
ヨーロッパのホテルのような部屋で猫と暮らす。
東京都目黒区 2023 /Jun/ 12 updated玄関から室内窓越しに見えるLDKは、さながらヨーロッパ。木の扉を開けるとヘリンボーンのフロアで、猫たちがお出迎え。グレーのアンティークレンガをあしらったキッチンとオークのキッチンカウンター、グレーの壁が調和する空間に佇むと、日本にいることを忘れてしまうほど。斜めの壁面を生かした寝室は、グレーの壁と白い腰壁モールディングがヨーロッパの格調高いホテルのような空間を実現。リネンのシェードカーテンから差し込む柔らかい光が、印象派の絵のような景色をつくりだしています。
3年前、フリーランスになって自宅仕事が増えたことと保護猫活動を始めたことがきっかけで、賃貸から持ち家へ住み替えを考え始めたというMさん。まもなく猫と暮らせる最高の物件と出会い、第1期リノベーションが完成して、新しい暮らしが始まりました。撮影の日は、里親を待つ子猫たちを含めて7匹の猫たちが自由に楽しそうに動き回っていました。
広々とした間取りの1LDKは、猫たちが自由に動けるように玄関につながる室内扉以外は開放的な空間、寝室の入り口扉はいつも開けられています。ソファの置かれたリビングスペースには、オリジナル製作の猫専用螺旋階段と木製のキャットウォークがインテリアの一部として備え付けられています。
小学校から高校までアメリカで過ごしたMさんは、日本の住宅のスタンダードに疑問を持つことが多く、しっくりくるリノベーション会社を見つけることができなくて苦労をしていました。そこでまず始めたのが、自邸のビジュアルイメージ制作。好きなキーワードで見つけたお気に入りの空間の写真をプリントして集めるうちに気づいたのは、その多くが「DEN PLUS EGG」の事例だったこと。同時に現在の物件との出会いがあり、すぐにDEN PLUS EGGにコンタクトをとりました。
独立前は2カ月に1度ヨーロッパを周り、さまざまなホテルやB&Bに泊まり、蚤の市を回って好みのアンティークやブロカントを手に入れてきたというMさん、リノベーションのテイストの方向性は、とてもはっきりとしていました。共通言語を持つ担当者と出会い、意見交換をしたり、一緒にタイルメーカーへ出かけたりして、希望の空間を一つずつ実現していきました。
「やりたいことがはっきりしているので、つい希望をすべて伝えてしまうのですが、キッチンのレンガはDEN PLUS EGGさんからの提案で、わたしの中にはなかったものでした。もし自分の好みを押し通していたらこのレンガにはならず、別のタイルになっていたと思います。最初は少し馴染めない感じがありましたが、今ではこのレンガにしてよかったと心から思っています。受け入れることで、自分では気づかない好みや志向を見つけ出してくれる素晴らしい提案だと思いました」とMさん。
それと反対に、普段DEN PLUS EGGではあまり使っていないタイルを担当者と一緒に見つけ出してデザインされたのが洗面所。「丸いミラーは最初からの希望でした。そこに合わせるタイルを担当者の方と一緒にショールームに見に行ったとき、このタイルに出会ったんです」。そのスクエアタイルは、モールディングのようなシンプルな彫りが施されているデザインで、ヨーロッパ調のモールディングや木彫が多用されているM邸にはぴったりのデザインでした。
Mさんの希望とDEN PLUS EGGの提案、さらにMさんの提案で誕生したさまざまな造作家具など、共同作業のような第1期リノベーションが完成して、心地いい暮らしはスタートしたばかりですが、次に始まるのが第2期工事「ガーデンデザイン」です。窓際でずっと庭を眺めている猫たちにとっても気持ちのいいお庭が完成するのが今から楽しみだと話してくれました。