RENOVATION / NEW HOUSE / STORE DESIGN
眺望のいいタワーマンションで、フランスで知った本物の空間を実現。
東京都新宿区 2021 /Jul/ 03 updatedアイランドキッチンから広く続くリビングダイニングからは東京タワーとスカイツリーを一望、窓際にはコルビュジエの長椅子、景色を見ながらワインを飲んだり、本を読んだり、やがて夜景に変わる窓の景色を眺めながらまどろむ、そんな暮らしを実現したのはSさんとTさん。ふたりは1年半に渡り低層物件を探し続けた後、視野になかったタワーマンションを物見遊山で見に行き、圧倒的な眺めとその空間が持つ心地よさに魅了され、この場所に決めました。そして大きなリビングの真ん中にあった壁を取り払わなくては!と、設計会社を探し始めることに。
大学時代をアメリカで過ごし、途中1年間のフランス留学をしていたSさんは、フランスでの暮らしで本物と出会い、リノベーションにヨーロッパ“風”ではない本物を求めました。いくつかの設計会社も含めDEN PLUS EGGの担当と話したとき、すぐに話が通じることがわかったと言います。
海外の建築&インテリア雑誌や動画を見ながらふたりが描いた空間は、ミッドナイトブルーの塗装、草木染めの無垢フローリング、マーブルの壁面を用いた上質志向のスタイリッシュな空間。いつものDEN PLUS EGGが提案する空間とは少し異なるデザインですが、ディテールや考え方は同じ、ふたり描いた希望のプランにDEN PLUS EGG担当者のアイデアをプラスして、真鍮のアクセントやグレーの壁をバランスよく配してデザイン。
特筆はベッドルームとリビングルームを仕切るアイアンの吊りガラス扉。ベッドに横になりドアを閉めたままでもスカイツリーを眺めることができる贅沢さ。窓の風景は時間ごとに表情を変えるアートのよう。そのアートにフレームをつけるような空間になりました。
もう一つはTさんがとくに気に入っているというのがキッチン。マーブル調の壁とミッドナイトブルーのキャビネットはふたりの希望のデザインそのもの。そのルックスだけでなく、アイランド部分の一面はスツールを使えるようカウンターキッチンのように足が入れられるようになっていて、一角にはルンバのお家があります。またL字型キッチンには、オリジナルのワゴン式のコーナー収納があり、デザインだけでなく細かい機能が充実しています。料理をしながらアイランドキッチンでグラスを傾けるのも楽しい時間だと言います。
昨年の秋に完成し、自分たちが求めていた空間を手にしたふたりは、ものを置かないと決めてこの空間を楽しんでいると言います。「ここに住み始めて一つ大きく変わったのは、一生使えるいいものだけを買おうと決心したことです」というSさん。先日帰省した時に足を伸ばして出かけた先で縁があって購入した丹波焼の大きな壺に、花を生けて空間を演出していました。